2022.09.25掲載
✔︎カウンセリングを利用したい!オンラインにするか対面にするか、すごく迷ってる
✔︎オンラインカウンセリングってやっぱりデメリットあるんじゃないの?
✔︎オンラインカウンセリングの良いところって、どんなところ?
オンラインでカウンセリングができるなら、利用してみたいな。でも…
オンラインカウンセリングってデメリットがあるんじゃないの!?
当然の疑問です。
オンラインカウンセリングは、最近市民権を得たばかりの新しいサービスです。そして、対面カウンセリングに比べて、確かにデメリットもあります。しかし、たくさんのメリットもあります!この記事では、オンラインカウンセリングのメリットとデメリットを解説します。記事を読むことで、オンラインか対面か、選択のヒントを得ることができます!
当ブログの運営母体はオンラインカウンセリングのオフィスです。臨床心理士・公認心理師の資格を持っているライターが、オンラインカウンセリングについてわかりやすく解説します!
当オフィスは、カウンセリングオフィスが運営しています。詳細はこちらをご覧ください。
オンラインカウンセリングはカウンセリングのひとつの選択肢
オンラインと対面はカウンセリングの双璧
オンラインカウンセリングとは、オンラインでできる心理カウンセリングです。臨床心理士や公認心理師といった、心理系の有資格者がカウンセラーとして対応します。
心理カウンセリングといえば対面のイメージが強いですが、リモート文化の急速な普及に伴い、オンラインカウンセリングは、一気に市民権を得ました。
今ではカウンセリングを利用するにあたって、対面かオンラインか、クライエントが自由に選択できるようになっています。
オンラインカウンセリングについては、こちらの記事で詳しく解説しています!
オンラインカウンセリングにはオンラインならではのメリットがある
オンラインカウンセリングというと、対面カウンセリングの劣化版と捉える方もいます。もちろん、オンラインであるがゆえのデメリットはあります。しかし、オンラインならではのメリットも確かにあります。
オンラインカウンセリングと対面カウンセリングは、クライエントの状況や好みに応じて自由に選択できるものです。
この記事では、オンラインカウンセリングのメリット・デメリットを整理して、あなたの選択をお手伝いすることを目指します!
オンラインカウンセリングの5つのメリット
オンラインカウンセリングにはオンラインならではのメリットがある
オンラインカウンセリングには、次のように、オンラインならではのメリットがあります。
- 移動しなくても良い
- 地域を選ばずカウンセリングができる
- 安心できる場所でカウンセリングができる
- 対面よりも話に集中できる人も多い
- 自宅から予約・接続ができるため心理的障壁が少ない
【移動しなくても良い】移動にかかるコストの削減ができる
移動しなくても良いということは、次のつのコストを削減できるということです。
- 交通費
- 移動時間
- 移動そのもの
【交通費】高額になりがちな交通費
カウンセリングを利用できる機関は思いのほか少ないものです。また、近くにカウンセリングオフィスがあったとしても、相性の良いカウンセラーが在籍しているとは限りません。
遠方まで足を運んでカウンセリングを利用する方は多いです。そうすると、交通費だけで高額になってしまいます。高額な交通費を削減できるというのは、大きなメリットです。
遠方のオフィスを利用する場合、8,000円のカウンセリング料に交通費で1万円を軽く超える…ということも少なくありません。
【移動時間】隙間時間でカウンセリングが利用できる
移動時間を削減できるということは、すきま時間を使ってカウンセリングが利用できるということです。
対面カウンセリングの場合、カウンセリングに50分程度、移動で1時間〜2時間程度、合計で2時間から3時間確保する必要があります。
しかし、オンラインカウンセリングは移動する必要がないので、50分程度時間を確保すればカウンセリングを利用できます。そうすることで、例えば次のような事情がある方もカウンセリングが利用できるようになります。
- 子育てに忙しくてまとまった時間がとれない
- 仕事が忙しくてまとまった時間がとれない
【移動そのもの】移動手段が無い人もカウンセリングを利用できる
次のように、カウンセリングを利用する機関まで移動する術をもたない人もいます。
- 交通の便が悪くて公共交通機関を利用できない地域に住んでいる人
- 地方で自家用車を所有していない人
オンラインカウンセリングでは、インターネット環境さえ整えれば自宅からカウンセリングを利用できますので、移動の問題を抱えた方も、カウンセリングを利用できます。
【地域を選ばずカウンセリングができる】全国のカウンセリングオフィスを見比べられる
オンラインカウンセリングは場所を選びませんので、地域の縛りがなく、希望するカウンセリング機関を利用できます。
カウンセリングを利用しようと思ってインターネットで調べたとき、「良さそうだな」と感じた機関がかなり遠方であることは多いです。
オンラインカウンセリングに力を入れているオフィスは、ブログやホームページが充実している傾向があります。インターネットからカウンセラーの人となりや、オフィスの雰囲気が知れますので、全国各に点在するさまざまなオフィスを見比べて、好きなところを選ぶことができます。
【対面よりも話に集中できる人も多い】余計な刺激が無いから楽な気持ちで話ができる
目の前に相手がいると、視線や表情、圧迫感や空気感から多くの刺激を受け取ってしまい、話に集中できないという人も少なくありません。
オンラインカウンセリングでは、画面越しにカウンセラーと話すことになります。そのため、対面ほどカウンセラーの存在を強く感じることはありません。対面に比べてリラックスしてカウンセリングに臨めるという人は多いです。
【安心できる場所でカウンセリングができる】緊張するオフィスではなく、安心できる自宅でカウンセリング
自室でカウンセリングを利用できるということで、安心できると感じる方は多いです。
慣れない場所や、匂いなどの刺激に弱い方は多いです。慣れるまでは、なかなかカウンセリングオフィスでリラックスするのが難しい。そう感じる方も少なくありません。
このように、場所による緊張が少なくてすむのもオンラインカウンセリングのメリットです。
【自宅から予約・接続ができるため心理的障壁が少ない】カウンセリングに辿り着くまでのステップが少ない
オンラインカウンセリングは、インターネット上の手続きのみで予約することができます。
対面でカウンセリングを受けるときは、多くの場合、まずは自分で電話予約をして、カウンセリングオフィスやクリニックを訪問し、受付さんとお話しをしたり、お医者さんの診察を受けたりと、さまざまな手順が必要になります。
オンラインカウンセリングでもオンラインで予約をしたり、初回のカウンセリングでカウンセラーに事情を説明するなど手順はありますが、実際にカウンセリングオフィスやクリニックの門を潜るような緊張はありません。
オンラインカウンセリングの5つのデメリット
オンラインカウンセリングのデメリットはメリットと表裏一体
オンラインカウンセリングには、次のようなデメリットが挙げられます。これらのデメリットは、メリットと表裏一体です。
- こころの準備ができない
- 画面越しのため情報量が減る
- 対面のリアルさがどうしても減ってしまう
- インターネット環境で不具合が発生するかもしれない
- 静かに話せる場所を確保しなくてはならない
【こころの準備ができない】日常生活からカウンセリングへのモードチェンジが難しい
対面カウンセリングは自宅を出て、カウンセリングルームまで移動します。その移動の間にこころの準備を整えたり、前回のカウンセリングからその日まで、何があったかを振り返ることもできます。
これは、こころが日常生活を営むモードから自分を見つめるモードに移るための大切な儀式になります。
しかし、オンラインカウンセリングでは、移動の必要がありません。例えば、カウンセリングの直前まで家事をしていても大丈夫です。しかし、日常生活から急にカウンセリングのモードに切り替えることは難しいものです。
このデメリットは、工夫をすることで対処できます。例えば、次のような方法があります。
- カウンセリングがはじまるまで10分はひとりで静かに過ごす時間を作る。
- 暖かいコーヒーを飲みながら今日何を話そうか考える。
このように自分流の儀式をすることで、気持ちを切り替えることができます。
【画面越しのため情報量が減る】画面の見えないところに不安を感じる人もいる
オンラインカウンセリングは、画面越しで行うため、対人刺激が少ないのが特徴です。対人刺激が少ないというのは安心できる材料になりますが、その分情報量が少なくなるというデメリットがあります。
画面越しでは一方向の画角で胸元から上の情報しか得られません。例えば、次のようなことはオンラインではわかりません。
- カウンセラーがメモしている内容
- 画面外になってしまったカウンセラーの身振り手振り
- 画面に映っていないカウンセリングルームの様子
- カウンセラーの下半身の服装
このように情報が制限されてしまうことは、交流の質の低下に繋がりますし、不安を感じやすい人にとっては、不安が喚起される原因になってしまいます。
画面越しであることの弊害については、カメラの画角を気を付ける、画面外でメモをとらないと約束するなど、工夫することで対処できます。
【対面のリアルさがどうしても減ってしまう】リアルな関わりを求めるなら対面カウンセリング
オンラインカウンセリングは画面越しのため圧迫感が少ないです。これは安心できる材料になりますが、一方で、カウンセラーの存在感が対面に比べて希薄になります。
例えば、オンラインでは目が合うということはありません。画面越しに目を合わせようとすると、カメラ目線をする必要があるのですが、オンラインカウンセリングでは、基本的に画面の相手の顔を見ます。そのため、カメラの位置より少し下に目線が下がってしまうのです。
そのほかにも、次のような感覚はオンラインでは得られません。
- カウンセラーの息遣い
- 涙したときにそっとティッシュを差し出されるような言語外のコミュニケーション
- 窓の外から聞こえる小鳥の囀りにカウンセラーと一緒に耳を傾ける
生身の人間と面と向かって存在を感じながら語り合う。そうしたカウンセリングを希望される方は、対面カウンセリングを選択した方が良いでしょう。
【インターネット環境で不具合が発生するかもしれない】映像や音声のトラブルが時々生じる
オンラインカウンセリングは、インターネット環境に支えられて成立します。そのため、インターネット環境が不安定になると、カウンセリングに支障をきたす可能性があります。例えば、次のようなトラブルがあります。
- 画面が固まってしまう
- 音声が途切れてしまう
- 映像が入らなくて声だけになってしまう
そのほかにも、ビデオ通話に慣れていないときは、そもそもビデオ通話に繋げられないといったトラブルもあります。
このようなトラブルは、オンラインカウンセリングでは頻繁に起こることです。トラブルに見舞われたときは焦らなくて大丈夫です。カウンセラーは慣れっこですので、指示を待っていればなんとかしてくれます。
【静かに話せる場所を確保しなくてはならない】来客や家族に声をかけられると気になる人もいる
カウンセリングで自分のこころを見つめているときに、外から声をかけられてしまうと、急に現実に引き戻される感覚があって、こころに大きな負荷がかかってしまいます。
しかし、静かに話せる場所を確保するのは、家族と同居している人などは難しいこともあります。自宅ならではのハプニングとして、次のようなことが起こり得ます。
- 来客がある。
- カウンセリング中に家族に声をかけられてしまう。
- 子どもの声が入ってしまう。
こうした刺激を気にする方はとっても多いです。
そんなトラブルに対処するために、事前に「この時間は声をかけないで欲しい」など、お約束をしておく方も多いです。
オンラインか対面か自分にあった形式を選べば良い
オンラインにも対面にもそれぞれにメリットがある
ここまで説明してきた通り、オンラインカウンセリングには、オンラインという形態であることによるメリットとデメリットがあります。それは、同時に対面カウンセリングのメリットデメリットでもあります。
オンラインだから対面よりも劣っているということは決してありません。オンラインか対面かで迷っているのでしたら、ご自分の性格や、好みに合わせて選択して良いものです。
なかなか決められないという方は、カウンセリングオフィスやクリニックで直接相談してみるのも良いと思います!
オンラインカウンセリングと対面カウンセリングがどんなふうに違うのかについては、こちらの記事に詳しくまとめてあります!
オンラインカウンセリングを検討したい方へ
当ブログを運営しているカウンセリングオフィスは、臨床心理士・公認心理師によるオンラインカウンセリングを実施しています。詳細はこちらからご覧いただけます。
参考・引用
前田正治・桃井真帆・竹林由武編著(2020).遠隔心理支援スキルガイド-どこへでもつながる援助-誠信書房.
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