【アイメッセージ】しんどい人付き合いを楽にする!アサーションでやわらかコミュニケーション

アサーション アイキャッチ

2021.12.26.掲載
2022.06.18.改定

✔︎自分ではそんなつもりないのに、友達によく「きつい」って言われる!

✔︎恋人と話すとき、素直に自分の気持ちが伝えられなくていつも喧嘩になる!

✔︎自分の体育会系のノリ、同僚の間でちょっと浮いちゃってる気がする!

人に「何かを伝える」って、とっても大変な作業ですよね。

本当は伝えたい!でも、相手がどう思うかわからないから怖くて伝えられない!

そんなつもりないのに、いつもキツイって言われちゃう!

どうしたらキツくならずに、自分の気持ちを相手に伝えられるのでしょうか。その答えのひとつが、アサーショントレーニングの「アイ(i)メッセージ」です。この記事では、「アイ(i)メッセージ」についてわかりやすく解説します!記事を読むと、明日から使える、優しい気持ちの伝え方、嫌な気持ちにさせない注意の仕方を学ぶ事ができます!

※アサーショントレーニングが何かについては、こちらの記事にまとめてあります。

Writer

ライターは臨床心理士の資格を持っていて、心理職として仕事をしてきました。心理職のお仕事には、講演や特別授業を通したこころの元気に役立つ情報発信も含まれます。なかでも、「人付き合い」や「人との関わり方」といったテーマは、僕が「きっとみんなの役に立つ」と信じて発信してきた情報のひとつです。今回はその内容を記事にしてまとめていきたいと思います!

それでは早速内容を見ていきましょう!

当ブログは、カウンセリングオフィスが運営しています。詳細はこちらをご覧ください。

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目次

アイメッセージ(iメッセージ)ってなに?!

私はっていうこと

アイメッセージとは、主語が「i」のメッセージ、つまり「私は」からはじまるメッセージです。

実は、この「アイメッセージ」がすごいんです!

主語を私に変えるだけで、とってもやわらかにあなたの気持ちや主張を相手に伝えることができます!

気持ちや主張を相手に伝える方法は2つしかありません。ひとつはアイメッセージ、そして、もうひとつがユーメッセージです。アイメッセージの主語が「i」であるのに対して、ユーメッセージの主語は「you」。つまり、「あなた」という言葉から始まります。

実は、私たちが人とコミュニケーションをとるときは、基本的にユーメッセージを使っています。しかし、このユーメッセージには大変な落とし穴があります。ユーメッセージは、相手に対して攻撃的な印象を与えてしまうのです!

アイメッセージを使いこなすには、ユーメッセージを知るところから始めるのが一番です!さっそくユーメッセージについてみてみましょう!

まずはユーメッセージ(youメッセージ)を知ろう

ユーメッセージとは、「あなたは」もしくは「おまえは」といった、相手を指す言葉が主語になるメッセージのことです。

突然ですが、、、次のような感じで上司に注意されたら、あなたはどのような気持ちになるでしょう。

おい!休憩時間を守れないなんて社会人失格だ!
ちゃんと時間を守って行動しろ!

多くの方は….

✔︎怖いよー。

✔︎否定されて傷ついちゃった。

✔︎時間を守れないなんて自分はダメなやつなんだ。

このように、こころにダメージを負ったり、自己肯定感を下げたりてしまいます。

もしくは・・・

✔︎なんでそんなこと言われなきゃならないんだ!

✔︎うるさい上司だ!

✔︎つまらないことで怒りやがってこころの狭いやつ!

といったように、反発してしまったり、相手に対して否定的な気持ちを抱いてしまうかもしれません。

なぜ、このようなことが起こるのでしょうか。

✔︎声が大きいから?

✔︎立場が上の人の言葉だから?

✔︎攻撃的な言葉だから?

アサーショントレーニングでは、ここにひとつの答えを見出しています。

それは、この上司の言葉、主語が「you(おまえは)」だから

さっきの上司の言葉を見てみましょう

ユーメッセージ

いかがでしょうか。

主語が「you」(おまえは)になっているのがよくわかりますよね。

これは、なにも特別な例ではありません。

私たちの日常には、たくさんのユーメッセージがあふれています。

✔︎この仕事(あなたが)やっておいてね。

✔︎(あなたが)もっとちゃんとしてよ。

✔︎今日の◯時までに(あなたが)修正してね。

これはあくまで一例です。

どの言葉も、どこか刺々しかったり、押し付けがましかったり、あまり良い印象を抱きづらいですよね。

ユーメッセージ(youメッセージ)を使わなくても伝えられることを知ろう!

こうしてみると、確かにユーメッセージはキツい印象を与えるということはわかりました。

でも、特に後輩や部下など、下の立場の人に何かを伝えないといけないとき、嫌でもこうなりませんか!?

もちろん普通はそうなります。

でも、アサーショントレーニングには、そうならない方法が確かに存在します。それがアイメッセージ!では、早速アイメッセージについて見てみましょう!

アイメッセージ(iメッセージ)はとっても柔らかなメッセージ

アイメッセージとは、主語が「i」つまり、「私は」から始まるメッセージのことです。

それでは早速みてみましょう

ねえねえ、休憩時間は守った方が良いと思うんだ。
社会人になったんだし、時間を守るのって大切な事だと思うよ。

この言葉を聞いたとき、どのようなイメージを受けるでしょうか。

あ、あれ!?同じ事言ってるのに、なんか印象違う!

そう感じた方も少なくないですよね。こう言ってもらうと、言われた方も、次のように素直に言葉を受け取れます。

✔︎そっか、時間が守れていないって周りの人に思われちゃってたんだ。

✔︎お金もらって会社にいるって自覚があまりなかったかも。

✔︎時間を守るって必要なんだ。

メッセージが柔らかだから、たとえ注意されたと感じても、自分の行動を振り返るこころの余裕が残るのです。

なぜ同じ内容なのにこんなに相手が受け取る印象が違うのか。

それは、これが「アイメッセージ」だからです!

あらためてこの言葉をみてみましょう。

アイメッセージ

いかがでしょうか。

主語が完全に「私は」になっています。

私たちが普段使っている言葉も、ほんの少し工夫するだけで、ずーっとマイルドなメッセージに変換することができるんです。

アイメッセージ(iメッセージ)とユーメッセージ(youメッセージ)違いは主語だけ!

さっき挙げた例を見てみましょう。

ユーメッセージ

✔︎この仕事(あなたが)やっておいてね。
✔︎(あなたが)もっとちゃんとしてよ。
✔︎今日の◯時までに(あなたが)修正してね。

これをアイメッセージに変換すると次のようになります!

アイメッセージ

✔︎この仕事やっておいてもらえると(私が)助かるんだけど、お願いしても大丈夫?
✔︎もう少しちゃんとして欲しいって(私は)思うんだ。
✔︎今日の◯時までに(私が)修正してもらいたいんだけど、平気かな?

いかがでしょうか。印象が全然違いますよね!

「先輩」や「上司」はどうしても仕事を頼んだり、必要に応じて指導をしなくてはならないときがあります。しかも、構造的に力を持ってしまいがちです。でも、こうして主語を「あなた」から「私」に変えるだけで、だいぶ印象が変わります

アイメッセージを使うと、相手が受け取りやすい柔らかなメッセージに加工できます!

色々な関係性の中で使えるアイメッセージ(iメッセージ)

どんな関係でも

先の例では職場の「先輩」「上司」う構造で説明しましたが、この「Iメッセージ」は、基本的にどのような関係性のなかでも使う事ができます

例えば友達に意見するとき

例えば友達に意見するとき
アイメッセージ

さっきのはちょっと(あなたが)言い過ぎじゃない?

ユーメッセージ

さっきのは少し言い過ぎだったんじゃないかなって(私は)思ったな。

例えばバイト仲間にシフト替わってもらうとき
アイメッセージ

ねえねえ、明日の早番(あなたが)変わってよ。

ユーメッセージ

ねえねえ、明日の早番(私が)変わって欲しいんだけど、どうかな?

例えば恋人に注意するとき
アイメッセージ

あのさあ、便器のふた閉めてっていつも言ってるじゃん。(あなたが)いいかげんにしてよ!

ユーメッセージ

前も言ったんだけど、便器のふたは(私が)閉めて欲しいんだよね。だめかな?

いかがでしょうか。

この他にも、ご両親とのやりとり、隣人とのやりとりなど、関係が濃い人とのやりとりになればなるほど、会話のいたるところに「ユーメッセージ」が潜んでいます。自分の発するメッセージを見返してみて、「アイメッセージ」に変換してみると、今よりいっそうコミュニケーションが円滑に進むかもしれません!

アイメッセージ(iメッセージ)は絶対じゃない

ユーメッセージも大事

ここまで「Iメッセージって良い!」という話を続けてきましたが、決して「Iメッセージ」が万能というわけではありません

例えば、サッカーの応援で

✔︎頑張って欲しいって私は思ってる!
✔︎負けて欲しくないって私は思ってる!

といっても少し変ですよね。

また、運動部の監督が

よーし!グラウンドもう一周走って欲しいって私は思ってる!

なんて言い出したら、ちょっと締まらないですよね。

やっぱりサッカーの応援は

✔︎(あなた)がんばれー!
✔︎(あなた)負けるなー!

だし、運動部の監督は

ラスト一周!(おまえたち)いってこい!

がしっくりきます。

職場でも、短期間でチームのメンバーを一気に引っ張らなくてはならないようなときは、「ユーメッセージ」が力を発揮します!

納期まであと一週間!
(あなたは)この仕事!
(あなたは)この仕事!
(あなたは)この仕事!
(あなたたち)がんばるのよ!

このように、ときと場合によっては「ユーメッセージ」の方が良いときだってあります

「アイメッセージ」は引き出しのひとつとして置いておいて、必要に応じて使い分けられるようにしてみましょう!

アイメッセージ(iメッセージ)を使いこなすまで

みんな使えるアイメッセージ

私たちの人との関わり方には「攻撃的」「非主張的」の2タイプがあります。

人との関わり方の2タイプについては、こちらの記事をご参照

このタイプによって、「Iメッセージ」の使い所は少し違います。

「攻撃的」なあなたへ

「攻撃的」なタイプは、普段のコミュニケーションで「ユーメッセージ」が比較的多めに含まれている傾向があるようです。

ですので、「この人と円滑に人間関係を築けたらいいな」と思ったら、意識して「私は」と言ってみると良いと思います。

「非主張的」なあなたへ

非主張的なタイプは、そもそも「メッセージ」が発信できていないことが多いようです。

ですので、「私は」と言えば相手を傷つけない、嫌な思いをさせないと信じて、勇気を出して「私は」と言ってみると良いでしょう。

【ファーストステップ】とりあえず私はと言ってみる!

何事もいきなり上手にできることはありません。まずは、試しにやってみるからスタートです。誰かと話すとき、とにかく「私は」という言葉を使ってみましょう!

私は!

私は!

それが「Iメッセージマスター」への第一歩になります!

【セカンドステップ】感情をアイメッセージで表現してみる!

「私は」と言うことに慣れてくると「アイメッセージ」を使うのが特に難しい場面があるのに気づくはずです。それは、あなたの「感情が動いている」ときです!

「嬉しい」「楽しい」といったハッピーな感情を表現するのは、ちょっと照れちゃうくらいでそんなに難しくありません。

でも、怒りや悲しみ、寂しさといったちょっと重たい感情を表現するのは、多くの人が苦手とするところです。

重たい感情を表現しようとすると、例えば次のように、人は怒鳴ったり泣いたりしてしまいます。だから、冷静に感情を言葉で相手に伝えるのは至難です。

✔︎ひどいじゃない!
✔︎ふざけるな!

でも、そんな感情を冷静に表現するのにも、「アイメッセージ」は役にたちます

◇◆◇◆◇

例えば、大切なお出かけの用事で恋人が遅刻してきたとき、ユーメッセージで注意しようとすると

なんで遅れたの!?(あなた)サイテー!

というと喧嘩になってしまうかも。

でも、アイメッセージを使えば、次のように冷静に自分の感情を表現することができます。

✔︎一緒にいられる時間が減って、(私が)寂しい
✔︎なにかあったのかなって(私が)心配した
✔︎せっかく大切な日なのに、遅れてきたら(私が)嫌な気持ちになっちゃうよ。

◇◆◇◆◇

さすがに怒ってるときはできないんじゃないの?

✔︎怒っているのと、悲しんでいるのでは違うんじゃないの?
✔︎怒っているときは、そんな冷静にいられないと思うけど?

そう思った人もいるかもしれません。それはとっても鋭い指摘です!でも、実は、大丈夫なんです。というのも、「怒り」は二次的感情で、「悲しみ」「寂しさ」「不安」といった一次的感情が溢れて生じるものです。

ですから、一次的感情が溢れ出す前に、アイメッセージで汲み取ってあげる。そうして、ちゃんと相手に伝えてあげる。すると、冷静に、やわらかなコミュニケーションができるのです!

一次的感情、二次的感情については、次の記事で詳しく解説しています!

一次的感情を相手に伝える

一次的感情が溢れ出す前に汲み取って相手に伝えてあげる。言うは易し、行うは難しですが、これができると、人間関係作りにとっても役立ちます。

もし、チャレンジしてみようかなったと思ったら、いきなり相手に言うのは難しいので、試しにひとりで

✔︎私悲しい
✔︎私嬉しい

✔︎俺不安だったよ
✔︎俺寂しいよ

などなど、独り言を言ってみることから初めてみてはいかがでしょうか

おわりに

この記事では、自分も相手も大切にできる自己表現のトレーニング「アサーショントレーニング」から、「アイメッセージ」をテーマにして記事を書きました!

記事のポイントは次の通りです!

✔︎アイメッセージは主語が「i」つまり「私は」はら始まるメッセージ!
✔︎アイメッセージを使うと、柔らかく自分の気持ちや主張を表現できる!
✔︎【使いこなすコツ①】まずは「私は」と言うことに慣れてみよう!
✔︎【使いこなすコツ②】少し慣れたら、自分の感情を表現することにチャレンジしてみよう!

この記事があなたのお役に立てると幸いです!

To be continued.

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引用・参考

平木典子(1993).アサーショントレーニング-さわやかな自己表現のために-.日精研心理臨床センター.
平木典子(2007).自分の気持ちをきちんと〈伝える〉技術.PHP.

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この記事を書いた人

License:臨床心理士/公認心理師
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