2022.03.18掲載
2022.05.11改定
✔︎一生懸命教えているのに、ぜんぜん理解してくれない!
✔︎前に話したことを覚えていてくれない!
✔︎何でわからないかな。教えるのがストレス!
「教える」ってとっても難しい。「プレゼン」や「商品説明」は、数分や数十分話をするだけで済むけれど、「教える」は1日、2日、なんなら、数ヶ月や年単位の時間をかけることもあります。
こうして継続的に教えるときは、教わる人がちょっとずつ知識や技術を蓄積していく必要があるんだけど、、、
みんなびっくりするくらい前の話を覚えてない!
そのことに愕然として、自信を無くした経験がある人も少なくないのではないでしょうか。
でも、安心してください。それは、「教える人」みんなに共通する悩みです!そんな悩みを一撃で解決する必殺技、それが「ふりかえりの型」です!どんな人にもしっかり知識を蓄積できる必殺の教え方です。
「ふりかえりの型」では、人は基本的に、前の話を忘れているという前提に立ち、教える前にかならず「ふりかえり」の時間をとります。そうして知識の蓄積を促します。この記事では、その方法を具体的にわかりやすく解説します!記事を読んでいただければ、あなたの「教える」活動のヒントが得られるはずです!
「ふりかえりの型」は、特につぎのような場面で有効です!
✔︎後輩指導
✔︎授業
✔︎家庭教師
✔︎継続した研修会
✔︎資料作成
この記事のライターは、専門学校や大学の講師として「教える」ことをたくさん経験してきました。こうした積み重ねをどう作るかということについては、もうこれでもか!というくらいたくさん研究しています。そうした経験をもとに、具体的でわかりやすい記事を書いていきたいと思います!
◇◆◇◆◇
それでは、早速内容をみていきましょう!
◇◆◇◆◇
ふりかえり型ってなに!?
「ふりかえり型」を簡単にまとめると「前回やったことを振り返る」ところから教える方法です。
基本的に、人に何かを伝えるときは「結論から言いましょう」と指導されます。
例えば、授業でしたら、今日は「ここからここまでやります!」といった全体像や要約ですね。
でも、、、実はそれじゃあ不十分なんです!
なぜなら
基本的に人は前に聞いた話を覚えていないから!!
◇◆◇◆◇
え、、、ええ!?!?
◇◆◇◆◇
ですから、授業や新人教育のように、なにかしら「積み重ね」て教えないといけないときは、ちゃんと以前の内容を思い出してもらえるように工夫することが必要なのです!つまり、まず「ふりかえってってもらう」ことから始めないといけないのです!
◇◆◇◆◇
「ふりかえりの型」は、そうした「ふりかえり」を、教える側が作り出す、いわば最強のテンプレートです!
◇◆◇◆◇
ふりかえりの型の活用例
では、早速例を挙げてみましょう。
パソコンでお見積書を作る方法を後輩に教える場面を例に出してみます!
①とにかく振り返る!
じゃあ、今日もお見積書作りについて教えるね!
昨日は
・パソコンのどこにお見積書があるのか。
・どうやって文字や数字を入力れば良いか。
について教えたよね。
昨日昨日、、、ええっと、確か、、、
ここにお見積り書のファイルがあって、、、そうそう!
このシートに順番に金額を入力するんですよね!
②今回教える内容を共有する
大丈夫そうだね!
じゃあ、今日は入力した金額を合計して、消費税を計算する方法を教えるね!
よろしくお願いします!
③本題に入る
まずは合計だけど、ここをクリックすると自動でやってくれるんだよ!
消費税は、こうすれば簡単に計算できるよ!
ふむふむ、ふむふむ、、、
おおー!できました!
解説
なんでわざわざ振り返る?-授業が眠くなるヒミツ-
いかがでしょうか。
ふりかえりの型について、イメージできましたか?
ふりかえりの型の一番の目玉は、最初に今までやったことを振り返るです。
学校の授業や大学の講義って、受けていると眠くなりませんか?授業の最初の1回目はなんだか面白そうって思ったのに、2回目の授業から急に眠くなる。不思議ですね。
◇◆◇◆◇
その理由は、先生の言っていることがわからないからです!
◇◆◇◆◇
しかし、先生は決して難しいことを言っているのではありません。
そして、学生の理解力に問題があるわけでもありません。
でも学生は先生の言っていることがわからなくて眠くなってしまう。
◇◆◇◆◇
なんで!?
◇◆◇◆◇
それは、前の授業の話を完全に忘れているからです!
先生は授業をはじめるとき、次のように考えます。
前回ここまで話したから、今日はここから!
って考えます。
もちろん、
前やったことだから、みんなわかってるよね!
と思っています!
でも、、、、、、、、、
◇◆◇◆◇
そんなものは幻想です!
ええ!?
◇◆◇◆◇
学生はアルバイト、部活、サークル、友人関係に大忙しです。
授業の内容なんていちいち覚えていません!
た、、、、確かに!!!
私もそうだった!!!
ですので、先生の「ここまでわかってるよね」は幻想なのです!
意味のわからない話は、たとえ日本語でも外国語と変わらないくらい理解できませんから。
眠くなって当然!
そんな理由で、ちゃんと教わる側が思い出せるようにサポートしてあげる必要があります。
実は、同じことが私たちの周りの至る所で起きています。
忘れちゃうのはしょうがない!
後輩の指導だってそう。
特に新人のころはたくさんのことを覚えなくてはいけないので、授業と違って一生懸命でも、悪気なく忘れてしまうものです。
例えば、営業の部署の社員は営業成績を上げることにはよく集中するでしょう。でも、事務仕事にも同じくらい集中できるかといったら、多分無理ですよね。
それは当然です。
人間のキャパって限られていますから。
ですから、そこは教える側がちょっと歩み寄って「ふりかえり」の時間をとってあげましょう。
それだけで、びっくりするくらいスムーズに「教える」作業が進みます!
どうやって振り返る!?
振り返るのは、全然難しいことではありません。
例えば次のような方法なんて良いと思います。
✔︎教え始める前に、ちょっと前回の話をしてあげる。
✔︎資料があるときは、一緒にペラペラ見返してあげる。
この程度で良いのです!
すでに一度教わった話ですので、簡単に振り返るだけで十分効果があるんですよ。
もし、先生と生徒、上司と部下のように、あなたたと教える相手の間に明確な力関係があるときは
前はどこまで話したか教えてくれる?
と相手に振り返らせてあげると、さらに定着すると思います。
◇◆◇◆◇
同級生や部署異動でやってきた先輩にそんな感じで関わると、嫌味な感じになるので注意しましょうね。
◇◆◇◆◇
もっと使いこなしたいあなたには「箇条書き法」
もし、この「ふりかえりの型」をもっと使いこなしたいと思ったら、「箇条書き法」を使うと良いと思います。
「教える」時間の前に、前回なにを話したか、箇条書きにして伝えてあげるのです。
例えば…
前回は
✔︎パソコンのどこにお見積書があるのかの説
✔︎どうやって文字や数字を入力れば良いか
っていう2つの話だったよね!
実際に箇条書きを見せても良いし、口頭でも十分なふりかえりになりますよ!
そうして整理してあげると、教わる側の理解が進むので、おすすめのスキルです。
◇◆◇◆◇
まとめる時間の分教える側の負担が増えてしまうので、ちょっとがんばりたい人向けですが、とっても役に立つ技ですよ!
それくらいなら、あまりがんばらなくてもできるかも!
◇◆◇◆◇
おわりに
今回の記事では、継続して教えるときに役立つ「ふりかえりの型」で教え方マニュアルを解説しました。
ポイントは次のとおりです!
◇◆◇◆◇
ぜひ、実践してみてください!
◇◆◇◆◇
To be continued.
参考・引用
犬塚壮志(2021).あてはめるだけで”すぐ”伝わる 説明組み立て図鑑.SBCreative.
コメント