2022.04.18掲載
2022.05.15改定
✔︎指導しても後輩がまったく理解してくれない!
✔︎「なんでこんなこともわからないの!?」っていつも思う!
✔︎せっかく頑張って説明したのに、「考えとくね」って言われちゃう!
簡単なことを教えるならいいんだ、、、でも、複雑なことを教えようとすると、ぜんっぜん相手に伝わらない!!
とってもストレス!!
ですが、実はそれって当然です。
今教えようとしていることって、あなたが一生懸命勉強したり、たくさん苦労して身につけたものじゃないですか?
そういうものは、たくさんの積み重ねがある分、複雑で、いきなり「理解してね!」と言われても、無理なことがほとんどです。
そんなときは、あなたの「知」を噛み砕いて教えてあげましょう。そして、「あっこれならできるかも」って思ってもらう。それだけで十分です。そのことがきっかけで、教わった相手も、あなたのようにその道を自分の足で歩いていけるようになるかもしれません。
今回扱う「咀嚼法」は、そんな難しい話を噛み砕いて説明するのに最適な方法です!物事を「咀嚼」するのは大変ですが、その具体的な方法やコツについても、丁寧に書いていきます!この記事を読むと、明日から使える「咀嚼」のヒントが得られます!
「咀嚼法」は、特に次のような場面で有効です!
ライターは、専門学校や大学の講師として「教える」仕事に従事してきました!難しい概念を話すとうとうとしちゃう学生さんが、どうすれば眠くならずに話を聞けるか。そのことについてはとーってもたくさん研究してきました!そんな経験をもとに、具体的にわかりやすい記事を書いています!
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では、早速内容に入りましょう!
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咀嚼法ってなに!?
咀嚼法は、今までやったことのない仕事など、はじめて聞いたときにはちょっと身構えてしまいそうな難しい事柄を扱うときに役に立つテクニックです。
難しい事柄を噛み砕いて、教わる人にとって「とっつきやすい」内容に加工します。
具体的には、次の流れで話を組み立てます。
①理解するのが難しい話をそのまま伝える。
②噛み砕いた(咀嚼した)言い方でわかりやすく伝える。
③内容について必要最低限の情報を伝える。
④とりあえずはこの情報で十分であることを伝える。
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早速実用例を見てみましょう!
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咀嚼法の活用例
①理解するのが難しい話をそのまま伝える
広報係の業務について説明しますね。
あなたに頼みたい業務は、活動状況をまとめた事業報告書作成です。
これは、広報誌に載せるものですから、社外の人の目にも触れるものです。
んー、、、
なんか難しそう!
②噛み砕いた(咀嚼した)言い方でわかりやすく伝える。
心配しなくて大丈夫ですよ!
事業報告書の作成といっても、簡単な数字を入力して、感想文を添えるだけですから!
そうなんですか?
③内容について必要最低限の情報を伝える。
そうですよ!
もともと今年のフォーマットがあるから、ここの前期の数字を入れ替えるだけで、図表は勝手に作成されます。
それを見ながらちょっとした感想文をまとめれば良いんですよ!
感想文も前任者のを真似すれば良いから簡単ですよ!
それならできそうです!
④とりあえずはこの情報で十分であることを伝える
やりながらわからないことが出てくるかもしれないけど、それはその都度聞いてくれたら良いから、今はこれだけで十分です!
はい!先輩わかりやすいです!
解説
「咀嚼法」を使うととっつきやすくなる
活用例はいかがだったでしょうか。
一見難しそうな内容でも、噛み砕いて説明することで、ずっととっつきやすいものになっていることがわかるのではないでしょうか。
この「とっつきやすくなる」が「咀嚼法」の一番のポイントです。
例えば、一見すると難しい数学の問題も、よーく見れば簡単な四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)の組み合わせだったりします。
ひとつひとつは簡単でも、「組み合わせ」が物事を複雑にしているのです。
「咀嚼法」は、そのことに気づかせてくれます。
噛み砕いた話を聞いて
あ!これなら自分にもできるかも!
そう思えることが第一歩。
だって、どんな物事も結局はその「できるかも!」の積み重ねでしかないからです。
道のりは遠いかもしれません。
でも、できることを積み重ねることで、いつの間にか複雑なことができるようになっていく。
その扉をひらくのが「咀嚼法」です!
咀嚼法を使いこなすコツ
①その日の目標「ココまで」を設定する。
複雑な事柄をいきなりその日に全て理解してもらうのは、だいたい無理です。
ですので、まずはその日の到達点を決めましょう。
そのとき大切なのは、自分が教えたいことを小分けにすることです。
自分が最終的に教えたいのはココまで。
でも、難しいから今日はココまで!
その「ココ」をどうするかがポイントです。
「ココ」は、簡単にできること。
例えば次のように。
✔︎最終的に広報部の仕事をしっかり教えたい。
→今日は広報誌の仕事の全体像を伝える。
✔︎最終的に経理の仕事をしっかり教えたい。
→今日は経理の年間スケジュールを伝える。
✔︎最終的にある数式を使いこなせるようにしたい。
→今日は数式が何を意味しているのか、概念を伝える。
無理のない「ココ」を設定することがひとつめのポイントです。
②小学生でもわかる言葉で説明する。
しかも、そうすると、聞こえるだけでなく、本当に簡単になります。
この、難しい言葉を簡単な言葉に置き換えるのが、咀嚼法の一番のキモです。
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病は気から!「難しさ」も結構気からです!
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例えば、例で挙げた「感想文」という言葉。
難しい言葉を使えば、「データの要約」であったり「現状の考察」や「今後の展望」であったりします。
でも、いきなりそんな難しい言葉を言われても身構えてしまいますよね。
「難しそう!」という姿勢で臨むと
これでいいかな
大丈夫かな
と、どんどん不安になってきます。
一方、「感想文」と言われると
なんだかできそう!!
そんな前向きな気持ちになります。
さらに前向きな姿勢で臨むと「もっとこうしたら良いかも!」「どんどんできる!」と、積極的に仕事を進められます。
教わる人にとって、どちらが良いかは一目瞭然ですよね。
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「なんだかできそう!」の方が良い!
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例えば、次のように言い換えると良いです。
✔︎データの考察を簡潔にまとめてね。
→簡単に感想文を書いてみましょう!
✔︎エビデンスをしっかり提示して。
→根拠になる資料も一緒につけましょう!
✔︎インフォームド・コンセントはしっかりね。
→しっかり説明してからお客さんに同意してもらってね!
③扱う情報は最低限にする。
最後のコツは、「扱う情報は最低限にする」です。
教える側に力が入ると、ついつい「あれも教えなきゃ!」「これも教えなきゃ!」とたくさんのことを教えたくなってしまいます。
しかし、人間のキャパはそんなに多くはないですから、一度に覚えられる量には限りがあります。
新人教育、授業、家庭教師、後輩指導、「教える」にはいろいろな場面がありますが、どんなときでも「1日1個」を基本にすると良いと思います。
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少なすぎない!?
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そう思いますよね。
でも、思い出してみてください。
中学校、高校、大学の授業で覚えていることってありますか?
多分ほとんどないですよね!?
先生が必死に教えても、生徒は何にも覚えていません。
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それくらい、人って覚えないんです!
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「たくさん教えよう!」と頑張るくらいなら、「1つしか教えない!」ことを頑張ったら良いと思います!
たとえ1つでも、丁寧に教えようと思うと、それなりに時間がかかるものです。
1日1個、どーーーしてもだめなら2つ!
それを限度にすると良いと思います。
おわりに
今回の記事では、複雑な事柄を教えるときに役立つ「咀嚼法」を扱いました。
「咀嚼法」では、複雑なことを噛み砕く作業に力を注ぎます。
具体的なポイントは、次の3つです。
✔︎咀嚼法ほ、難しい事柄を噛み砕くことで、相手の理解を促す方法!
✔︎コツ①その日の目標「ココまで」を設定する!
✔︎コツ②小学生でもわかる言葉で説明する!
✔︎コツ③扱う情報は最低限にする!
◇◆◇◆◇
ぜひ、チャレンジしてみてください!
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To be continued.
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