【一面的メッセージ/両面的メッセージ】信頼される話し方/営業や販売で使えるビジネストーク

一面的メッセージ アイキャッチ

2022.04.21掲載
2022.05.15改定

✔︎お客さんにいくら説明しても最後は逃げられちゃう!

✔︎売上ばっかりに目がいって、お客さんとの関係が築けない!!


✔︎「そんなの聞いてないぞ!」ってクレームが多い!

お客さんに何か買ってもらう。契約をしてもらう。そのときに一番気を遣うのが、お客さん側のデメリット(料金や契約の縛り)をどのタイミングで伝えるかということではないでしょうか。

このタイミングを見計らうのは、、、、めちゃくちゃ大変!!!

特に、その場で販売する、契約をとるような業種の場合、限られた時間のなかで、最善のタイミングを見計らう必要があるわけで、もうその難しさは想像を絶します!

どんなに好感触なお客さんでも、そのタイミングを間違えると、一瞬で顔を曇らせて逃げていく、、、積み上げた信頼関係が一瞬で崩れていく!

今回は、お客さんにデメリットを伝えるベストなタイミングがわかって、さらに、デメリットを伝えてなおかつ信頼も勝ち取れる!そんなスーパーテクニックを解説します!

その方法の名前は「一面的メッセージ」「両面的メッセージ」!お客さんにとって負担になること(デメリット)をどのタイミングで伝えるかということを突き詰めた技術です!この記事を読むと、明日から使える、デメリットを伝える最高のタイミングを知ることができます!

一面的メッセージ/両面的メッセージは、次のような場面で活用できます!

✔︎不動産などの高額な販売業務。
✔︎車やアパレルなど店頭での販売業務。
✔︎親近の飛び込み営業。
✔︎ルート営業でも新しいサービスの提案。

Writer

ライターは元々一般企業の営業職でした!主に飛び込み営業が専門で、毎日毎日何十社も訪問してサービスを説明していました!そうした血と汗と共に築き上げた技術と経験に基づいて、あなたのお役に立つ記事を書いていきたいと思います!

◇◆◇◆◇

早速内容を見てみましょう!

目次

一面的メッセージ/両面的メッセージについて

良い話と悪い話

一面的メッセージと両面的メッセージは、どちらもお客さんに対する話し方の種類なのですが、物事の良い面と悪い面をどう伝えるかという点に違いがああります。

具体的には次の通り!

✔︎一面的メッセージは「良い話だけを伝える」方法
✔︎両面的メッセージは「良い話と悪い話どちらも伝える」方法

これらは、どちらの話し方が良くてどちらの話し方が悪いという話ではなくて、状況に応じて使い分けると最強!

というお話です!

それでは、説明するよりも見た方が早いので、早速活用例を見てみましょう

一面的メッセージと両面的メッセージの活用例

次の例は、あるデパートの店員さんが「年会費付きのポイントカード」をおすすめする場面です。

下の2点に注目してみてください!

✔︎良い話は「ポイントが貯まる」、悪い話は「年会費がかかる」です。
✔︎ポイントは、年会費の話をどこでするか。

一面的メッセージ

商品説明の段階

すみませーん!
ポイントカードを作るとお得って聞いて来たんですけど、詳しく教えてもらえますか?

承知しました!
当店のポイントカードは50円で1ポイント貯まるシステムです。
1ポイント1円でお買い物に使えるんので、とってもお得に買い物できますよ!

そうなのね!
私毎月30,000円くらいお買い物するわ!

でしたら、毎月600円くらい、年間で7,000円分くらいのポイントがたまります!
お客様にとってお得ですね!

それじゃあ作った方が良いですね!
どうしたら良いんですか?

契約の段階

では、こちらの書類に名前と住所を書いてください!
ちなみに、年会費は500円ですので、ご了承くださいね。

あら、年会費かかるのね。
ちゃんと教えてくれてありがとう!
年会費払ってもお得だから作ることにするわ!

両面的メッセージ

商品説明の段階

お客様、当店のポイントカードってお持ちですか?

え?
持ってないですよ。

そうなんですね!
年会費は500円かかるんですけど。
ポイントが貯まるので、持っておいた方がお得ですよ!

え?
年会費かかるの?

そうなんです。
でも、50円で1ポイント貯まるので、たいていのお客様には500円以上の還元があります!
作っておいて損をすることはないですよ!

そうねえ、私月30,000円くらいはお買い物するから。

そしたら、年間7,000円くらいはポイントでかえってきますよ!
お客様にとってお得になると思います!

じゃあ、500円払ってもお得なのね。
じゃあ、作っちゃおうかな。

契約の段階

では、こちらの書類にお名前とご住所を書いてください!

はーい

解説

一面的メッセージは良い話だけして、両面的メッセージは悪い話も一緒にする

どこで悪い話をする?

活用例はいかがだったでしょうか。

年会費「500円」がお客さんにとって悪い話だとすると

一面的メッセージでは契約の直前に伝えているけれど

両面的メッセージでは早々に伝えている

ことがわかると思います。

厳密にいうと、一面的メッセージは「良い話だけする」が定義ですので年会費の話はしなくても良いのですが、、、それを現実で実行すると後からクレームになっちゃうので、「最後に言う」ところでちょっとリアリティを追求してみました。

この2つをどうやって使い分けるかというと、一面的メッセージは相手が乗り気のとき、両面的メッセージは相手が乗り気じゃないときに使います!

一面的メッセージ/両面的メッセージはどうやって使い分けるの?

乗り気のときは一面的メッセージ

乗れる波には乗る

一面的メッセージは、相手が乗り気のときに使います。

今回の例でいうと

ポイントカードって得なんでしょ!
欲しい!

というお客さんの姿勢です。

そうしたお客さんは、だいたいある程度自分で調べてきてもいるので、ある一定の信頼があるところから話をはじめることができます

そんなお客さんなのに、わざわざ悪い話をするところから始めなくても良いですよね。

ポイントカードが欲しいです!

あ、これ年会費かかるんですよ、、、

なーんだ。
残念

これじゃあ、ポイントカードを作らせたくないみたいです。

お客さんは

ポイントカード欲しい!

という良い波にのってきているわけですから、まずは心ゆくまで波を堪能してもらいましょう。

サーフィン

つまり

ポイントカード良いですよ!
得ですよ!
いっぱい還元されますよ!

と、さらに良い波をしっかり演出してあげるのです。

悪い話は一旦落ち着いて陸に上がってから、申込書を書くのに席についてからでも良いでしょう。

良い波乗ってきた

もともとお客さんから近づいてきているわけですから。

例えばちゃんと契約の前に伝えれば、後から悪い話を聞いても

聞いてなかったわ!

なんてクレームになることもありません。

もともと波にのってるなら、最後まで波を堪能してもらう

それが一面的メッセージです。

乗り気じゃないときは両面的メッセージ

誠実も大事

一方、ちょっと注意が必要なのは、相手が乗り気じゃないときです。

今回の例でいうと

別にポイントカード欲しくないけど?

というお客さんです。

そんな相手に

ポイントカード良いですよ!
得ですよ!
いっぱい還元されますよ!

と勧めても

えー、、、なんか裏があるんじゃない?

って思われて、胡散臭く見られてしまうかもしれません。

もしくは、あなたに勧められて乗り気になったとしても、後から悪い話(年会費)を聞くと

えー!
なんで先に言ってくれなかったの!

と、相手は騙された気分になってしまうかもしれません。

ですので、相手が乗り気じゃないときは、早々に「悪い話」をしてしまいます。

うちのポイントカードは年会費があるんですけど、、、

すると

あら、ちゃんとデメリットも言ってくれるのね。
まあ500円くらいなら一般的ね。

このように誠実な印象にもなりますし、あとから「聞いてなかった!」と騙された気分になることはありません。

営業や販売で悪い話をするのって、「断られるんじゃ、、、」と考えてしまうから勇気がいりますよね。でも、隠すと後ろめたい空気はどうしてもでちゃいます。しかも、後から悪い話をした方がよっぽどひどく断られちゃいますので、良いことはないんです!

ですので、相手が乗り気じゃないときは、早々に悪い話もしちゃいましょう!

それで早々に断られても「無駄な時間を過ごさなくて済んだ!」とポジティブに捉えて良いと思います。

一面的メッセージ/両面的メッセージを使いこなすコツ

見極めろ

では、最後に一面的メッセージと両面的メッセージを使いこなすコツをお伝えします。

このコツは、「相手が乗り気か乗り気じゃないか見極める」です!

◇◆◇◆◇

くぬぎ

相手の心が読めるわけじゃないのに、そんなことできるの!?

◇◆◇◆◇

できます!

しかも、とっても簡単です。

といっても、人の心を読む術があるわけではありません。

ではどうすれば良いのかというと、相手とのお話は

✔︎あなたから始めたのか?
✔︎相手から始めたのか?

そこをはっきりさせるのです。

コツ①相手から始めていたら一面的メッセージ

〇〇について話聞かせてください!

相手からの問い合わせや声かけてから話が始まったのなら、少なくともその相手はあなたの商品やサービスに興味を持っているわけですから、良い波に乗ってきていると見立てて良いでしょう。

そんなときは、一面的メッセージです。

まずはあなたがお勧めするものの良いところをたくさん伝えてあげてください!

しっかりお客さんを波に乗せてあげるんです。

コツ②あなたから始めていたら両面的メッセージ

では、どんなときに両面的メッセージを使うか。

それは、あなたから話を始めたときです。

〇〇について紹介させてください!

声かけやアポイント、なんでも良いです。

あなたがきっかけを作らなければ話が始まらなかった。そんなときは、基本的に相手は乗り気ではありません

そんな相手には、悪い話もしっかり伝えて、そのうえであなたの商品やサービスの魅力を伝えましょう

◇◆◇◆◇

くぬぎ

明確な基準があるから、これならできそう!

◇◆◇◆◇

おわりに

今回の記事では「両面的メッセージ」「一面的メッセージ」という2つの話し方を扱いました。

記事のポイントは次の通りです!

✔︎一面的メッセージは「良いところだけ」話す方法。
✔︎両面的メッセージは「良いところ」も「悪いところ」も話す方法。
✔︎相手から接近してきたら一面的メッセージ
✔︎あなたから接近したら両面的メッセージ

◇◆◇◆◇

ぜひ、活用してみてください!

◇◆◇◆◇

To be continued.

参考・引用

深田博己編著(2002).説得心理学ハンドブック-説得コミュニケーションの最前線-.北大路書房.

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この記事を書いた人

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