2021.12.15. 掲載
どんな人でも初対面は緊張するものです。
その後の人間関係も意識すると、何を話したら良いかわからず、苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、初対面でも使える人間関係づくりを意識した会話術について「アイスブレイク」を使って解説していきたいと思います。
この記事を読むと、アイスブレイク的に関係を作る初対面の会話術を知ることができます。
まずは記事の結論です!
それでは、内容に入っていきましょう!
イントロダクション
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私、初対面の会話って苦手んだ、、、
緊張しちゃうの。
まだ何も相手のこと知らないじゃない?
「何話せば良いの!?」って、話題にも困っちゃう!
そっかあ。たしかに、そういう人多いよね。僕も正直得意じゃないなあ。
これから仲良くしたい人たちと初対面でなにを話したら良いか、そんな良い話はないの!?
よーし、じゃあ、今日もアイスブレイクで初対面や、まだあまり関わりのない人と関係を作るときに役立つ方法を説明しよう!
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アイスブレイク3大栄養素
アイスブレイクは、大きく分けて、3つの栄養素から構成されています。
それが、、、
です!
これらは、それぞれが独立しているというわけではなく、ひとつの種目のなかに様々な割合で共存しているものです。
以前の記事と重複してしまいますが、アイズブレイクは、もともと集団を相手に行われていました。
レクリエーションやワークを通じて見知らぬ相手との間にそびえ立つ氷を壊し、良き出会いを演出する。
それがアイスブレイクです。
そんなアイスブレイクが、最近ではビジネスシーンを中心に、1対1の対人場面でも使われるようになって来ています。
厳密にいうと、関係づくりを促進する方法としてアイスブレイクの考え方を導入しているという印象を僕は受けています。
1対1の対人場面ではアイスブレイクの種目を行うわけにはいきませんが、これらの栄養素を活かした出会いの演出をすることはできます。
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さっそく詳細を見てみよう!
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出会いの基礎のなかの基礎!「安心感」
まずは安心感です。
初対面というのは「緊張」や「不安」が掻き立てられて、厚い氷をつくります。
そんな氷を溶かすのが「安心」重視のアイスブレイクです。
以前の記事と重複しますが
種目 | 内容 |
自己紹介 | 相手のことを知れて安心する。 |
じゃんけん列車 | 相手の肩に触れて安心する。 |
バースデーチェーン | 誕生日が近い人がいるとなんとなく安心する。 |
こんな感じです。
さすがに1対1で大掛かりな自己紹介はできないので、
1)笑顔
2)自分の色を伝える自己紹介
などを使って、安心感を演出できると良いと思います。
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これは前聞いたわね!
うん!詳しくはこの記事を読んでみて!
初対面から使える!アイスブレイクから学ぶ友達や同僚と仲良くなるための接し方
初対面の会話って!?アイスブレイクで自己紹介を本気出して考えてみた
今日は他のネタもあるの?
そうだよ!
今日はここに、「立ち位置で安心を演出する!」を加えるよ!
立ち位置で安心を演出する
立ち位置を変えるだけで、ずっと安心できる関わりが実現します!
あなたは初対面の人と会う時、どのような立ち位置で相手の顔を見ますか?
私たちは「目を見て話す」が大切と教えられることが多いので、正面から、まっすぐ相手を見る人が多いのではないでしょうか。
しかし、真っ正面から見られると、人はとっても緊張してしまいます。
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たしかに!面と向かって話すと私もなんだかドキドキしちゃう!
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そこで提案したいのが「横に座る」です!
実際は、座らなくても横並びに立つだけでももOKです。
とにかく真正面に位置取らないのが、「安心」を演出するコツです!
例えば、次のような工夫ができます。
●授業や事務所で横並びの机でお話するなら、あえて身体を相手にむけないで話す。
●研修のお昼みたいに、初対面の人とお食事に出るときはカウンター席を選ぶ。
●立ち話をしているとき、すっと角度を変えて相手と90度くらいの角度になるようにしてみる。
目を見て話さなくて良いのに相手の存在が近くで感じられるので、「安心」できる空気が作れるんですよ。
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あー、わかるかもしれない!
カウンターのバーでお酒を飲む時って、ちょっといつもと違う感じなのよね。
誰かといるけど、自分の世界に入れるっていうか、不思議と落ちつく空間なの!
そうでしょ?
もちろんお酒の力もあるだろうけど、「位置どり」の力も確かにそこにはあるはずだよ!
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こころの距離のバイパス開通!「共通点」
こころの距離を近づける方法のなかで特に有効なのが「共通点」を見つけることです!
アイスブレイクの種目では、相手との距離を近づける方法もたくさん考えられています。
例えば、次のように!
種目 | 内容 |
人間知恵の輪 | ボディータッチがこころの距離を縮める。 |
子どもの頃のあだ名で呼び合う | 気持ちが退行してこころの距離が縮まりやすくなる。 |
共通点を探す | 同じ世界を共有しているとわかると親近感がわいてこころの距離が縮まる。 |
このなかで1対1の場面で応用できるのは、「共通点を探す」です。
例えば地元が一緒とか、趣味が一緒とか、あなたも誰かと自分の「共通点」をみつけてその人を身近に感じた経験はありませんか?
この「共通点」探しは、1対1の場面でも様々な方法で演出できます。
SNSの交換をしていたら
もし、SNSを交換する機会があったら、過去の投稿をみて、共通の趣味がありそうだったら、その話題を出してみると良いでしょう。
例えばこんなふうに
昨日タイムラインに流れてきたんだけど、もしかして〇〇さん、アニメ好き?私も好きなんだ!
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確かに!今はSNSで交流するのが当たり前だから、結構使えるかも!
新卒の新入社員さんは、研修で会う前にSNSで繋がっているなんてことも多いみたいだから、とても便利なやり方だと思うよ!
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SNSがなくても大丈夫!会話のなかでもたくさん「共通点」は見つかります
SNSのようなツールがなかったとしても、会話のなかで共通点がみつかる機会はたくさんあります。
例えば次のような話題のときは、共通点が見つかりやすいものです。
昨日作った料理の話
出身地の話
楽しかった旅行先の話
最近見た映画の話
何気ない時間つぶしのやりとりでも、会話をするからにはなにかしらの情報のやりとりがあるものです。
そして、共通点を見つけたときに、自分だけが知っていても関係作りにはなりませんから、「私もだよ」と伝えてあげると良いでしょう。
あ!私も一緒!!
もちろん、共通点がわかるのを待っているだけではなく、自分から探しにいくこともできます。
「共通点探そうよ!」と自分から行くのも微妙かな…と思ったら、次のような話題だと自然と共通点探しにつながる話を引き出せます。
共通点が見つかりやすような話題
休みの日って何して過ごしてるの?
好きなYouTuberとかいる?
どういう音楽聴くの?
飯食い行こうぜ!何か好き?
また、共通点探しをしているときは、「絶対共通点を見つけるぞ」と思わなくても良いです。
それは、共通点が見つからなくても、相手が好きなものに興味をもてたら、こちらから接近することができるからです。
例えば
好きなアニメとかある?
最近は「転スラ」かなー
あ!名前聞いたことある!面白いの?
結構はまるよ!
えー、じゃあ今度見てみようかな
後日、、、
「転スラ」見たよ!私はディアブロ推し!
ほんと!?私はベニマル推し!
あー!それわかっちゃう!
このように、新しい共通点が2人の間に生まれるかもしれません。
こうして眺めてみると「共通点を探す」というのは、無理しなくても普通のやりとりのなかで自然とできることだと気づくと思います。
なにか変わったことをするのではなくて、「共通点」を意識しながら普通に過ごしていれば良い。
そして、共通点がみつかったら「私もだよ!」と共通点があることを相手にも知らせてあげる。
がんばるポイントはそこだけです!
◇◆◇◆◇
そっか!普通に過ごしてていんだ!
そうして共通点を見つけたらちょっと勇気を出して伝えてみる。
これなら私にもできそう!
そうでしょ!
あれもこれもやらなくちゃって考えるから緊張して心配になるけど、「これだけやれば良い」って考えると、ずっと気持ちが楽になるんじゃないかな!
◇◆◇◆◇
「楽しい」に潜む禁忌の扉「面白い」を作る
さあ、最後に一番の難関についてお話します。
それは、アイスブレイク最後の栄養素「楽しい」です。
アイスブレイクの種目のなかには、「楽しい」を演出して氷を壊すことを狙う種目も多数あります。
例えば
種目 | 内容 |
私の事故紹介 | 面白い失敗談を披露してちょっとした「楽しい」を演出する。 |
僕(私)のドヤッとエピソード | 最近ドヤっとした面白い話をすることで「楽しい」を引き出す。 |
ピンポンパンゲーム | メンバーが一体感を感じられる「楽しい」を演出する。 |
アイスブレイクは楽しい種目が多いです。
そして、その楽しさの一部は間違いなく「面白さ」です。
しかし、この「面白さ」には大きなリスクが潜んでいます。
通常、アイスブレイクは集団で行いますし、そこには「指揮者」がいます。
つまり、メンバーは「指揮者」に「やらされている」のです。
最近の「ドヤ」った話をして、スベっても、それは「指揮者」のせいですから、別に恥ずかしくもなんともありません。
だって、あなたは「指揮者」のいうことを聞いてあげた「良い人」だし、スベらされた「被害者」ですから!
しかし、自分から「面白い」を演出しにかかると、特に初対面の場合は「一発ギャグをする」とか、ハイリスクハイリターンの行動に出るしかありません。
そして、その責任は全てあなたが負うことになるのです。
ウケを狙って滑ると・・・
あのスベった〇〇さんだろ?
とか・・・
ああ、あの勝負に出ちゃった〇〇くんね!
と、少なくとも半年は言われ続けます。
どんなに傷つく決意があっても、あなたは必ず後悔することでしょう。
ですから、「面白い」を取りに行くのはやめましょう。
でも、「面白い」と欲をかかずに、「楽しい」をしっかりと追求すれば、良いアイスブレイクができます。
その方法は単純です。
笑顔で明るい調子でハキハキと喋る、これだけで良いです。
はじめまして!!〇〇部の〇〇です!!趣味は筋トレです!!!
こんな体育会系のように無理しなくても、大丈夫です。
大声を出さなくても、テンションをあげなくても、
初めまして。〇〇部の〇〇です!
今後ともよろしくお願いします😉
こんな感じ
自分なりの「楽しい調子」が出るように工夫すれば、それで十分です。
◇◆◇◆◇
自己紹介のときと同じだね!
明るく元気にっていつもよりちょっと踏ん張るだけで、アイスブレイクができるっていいわね!
うん!無理したって疲れるだけだから、できる範囲で。
でも、実は、苦手意識が先行しているだけで、僕たちができる範囲って、実は結構広いんだよ!
◇◆◇◆◇
それでは、この記事はここでおしまいにします。
アイスブレイクについて、引き続き面白い小技をみつけたら、また紹介させていただきます!
To be continued.
参考・引用
今村光章(2009).アイスブレイク入門-こころをほぐす出会いのレッスン-解放出版社.
青木将幸(2013).リラックスと集中を一瞬で作るアイスブレイクベスト50.ほんの森出版.