2022.02.19掲載
2022.07.14改定
✔︎毎日ストレスにさらされて、もう嫌だよ。こんな毎日、どうにかしたい!
✔︎仕事がなかなかできるようにならない!どうしたら良いのかな…
✔︎毎日の生活が苦しい!どうしたらもっと楽に生活できるかな…
「仕事」「勉強」「金銭問題」「部下の教育」etc…私たちの周りにはストレスの原因になる出来事が山積しています…
もうとっくにキャパオーバー!!どうにかならないの!?
ストレスに対処する方法は大きく分けてふたつあります。ひとつは気晴らしをしてこころを元気にする方法。もうひとつは、この記事のテーマでもある、自分が直面しているストレスの原因をやっつける方法です。
ストレスの原因をやっつけるのは一筋縄ではいきまん。でも、ちゃんと順序通り取り組んでいけば、必ず結果はついてきます!ここでは、問題解決スキルの決定版、PDCAサイクルを解説します。記事を読むことで、明日から早速、ストレスの原因に立ち向かうことができるようになります!
ライターは臨床心理士の資格を持っています。臨床心理士の仕事には、講演や特別授業を通じたこころの健康に関する情報提供も含まれます。そのなかでもストレスとの上手な付き合い方は、ライターが何度も取り組んだ、大きなテーマのひとつです!この記事では、そうした取り組みを文章にしてまとめていきたいと思います!
それでは内容を見ていきましょう!
PDCAサイクルってなに?
PDCAサイクルとは
PDCAサイクルは、「試行錯誤のテンプレート」です!
PDCAサイクルは、古くはビジネス用語で業務管理における「継続的な改善方法」でした。つまり、「自分の仕事や組織をより良く改善していくための方法」です。
具体的には次の4つの作業の繰り返しです。
①Plan(計画)
②Do(実行)
③Check(評価)
④Act(改善)
今を輝く経営者たちのなかにも、若かりし日を振り返って次のように語っている人も多いです。
僕はPDCAサイクルをぶん回し続けた!!
PDCAサイクルは、もしかしたら一般にはあまり馴染みのない言葉かもしれません。しかし、先につたえた通り、PDCAサイクルは試行錯誤のテンプレートです。そして、試行錯誤は、私たちがより良い明日を手に入れるためのとっても重要なキーワードです!
PDCAサイクルのメリット
PDCAサイクルが試行錯誤のテンプレートだということはわかった!でも、これっていったいなんの役に立つの!?
当然の疑問だと思います。その答えは、「自分が進む道筋を教えてくれる!」ところにあります。
毎日ストレスだよ…原因もわかってる。なんとかしたい… でも、どうすれば良いかわからない!!
そんなあなたが何をしたら良いのか、どう行動したら良いのか。それを教えてくれるのがPDCAサイクルです!
試しにPDCAサイクルの例を見てみよう!
PDCAサイクルの具体例
例えば、英単語を1000個覚えようとするとします。そのとき、あなたは次のように考えたとします。
よし!
一日10単語ずつ覚えれば月300個!
3ヶ月ちょっとで1000単語覚えられるぞ!!!
しかし…多くの場合そううまくはいかないです。
なぜなら我々は覚えたそばから忘れるから!!!
1週間くらい経過すると気づくはずです、、、
✔︎あれ?昨日覚えた単語、半分くらいしか覚えてないよね?
✔︎一週間前に覚えた単語なんてひとつも覚えてなくない?
100人いたら99,99人はこうなります。
ここで焦ってがむしゃらにやってしまうと、永遠に効率の悪い暗記作業を繰り返すことになります。
しかし、PDCAサイクルでは次のようになります!
日常生活のなかにあるPDCAサイクル
先の例で、一日10個の単語を覚えて3ヶ月ちょっとで1000単語をマスターしようとしたというのはPDCAサイクルのP(Plan:計画)にあたります。
加えて、実際にチャレンジしてみたのがD(Do:実行)にあたるわけです。
そして、昨日覚えた単語を半分くらいしか覚えてないのに気づいたこと、そして、一週間前に覚えた単語はひとつも覚えていないことに気づいたのがC(Check:評価)です!
さて、こうなったとき、あなたならどうしますか?
そのまま続ける?いえ、おそらく次のように考えるのではないでしょうか。
あれ、、、これって、、、なにか違くない??
そして、なんらかの改善策を検討しますよね。
✔︎前日までに覚えた単語を毎日見返して「思い出す」時間を作る!
✔︎単語カードを準備して「1日100単語、10日1000単語」を1セットでひたすら読み続ける!
これが、A(Act:改善)であり、2週目のP(Plan:計画)です。
そうして新しい計画に沿って行動してみる(Do)。その結果どうだったか確認してみる(Check)。また改善点がみつかったら、さらに新しい計画を立ててみる(Actと3週目のPlan)。
PDCAサイクルによるストレスマネジメント
PDCAサイクルでできること
PDCAサイクルは仕事や生活上の困難など「自分の力で解決できる可能性がある」問題の対処に役立つ技です。
PDCAサイクルによるストレスマネジメントは、次のようなときに効果的です!
✔︎勉強や仕事をどう処理するかといった現実的問題(勉強や仕事がうまくいかないというストレス)。
✔︎家計の出費のコントロールのような、個人の工夫で調節可能な問題(お家の経済的ストレス)。
✔︎資格の取得など、人生のなかのひとつのプロジェクト(チャレンジ中のストレス)。
✔︎食生活の改善のような継続的に取り組まなくてはならない問題(健康上のストレス)。
PDCAサイクルでできないこと
実は、PDCAサイクルは決定的な苦手分野があります。それは、人間関係のストレスマネジメントです。
例えば、次のようなときは、無理して自分で問題解決をするのではなく、友人や上司、先生など、信頼できる身近な人に相談した方が良い結果に近づけます。
✔︎ある同僚と接するとイライラしてしまう
✔︎職場にうまく馴染めない
✔︎ある先生がどうしても苦手
✔︎なにをするにもぶつかりがちなクラスメイトがいる
PDCAサイクルをうまくまわすコツ
実は、すでにPDCAサイクルはまわってる!
それでは、最後にPDCAサイクルをうまく回すコツを紹介します!
いきなりPDCAサイクルを回そうと思っても、それはとっても難しいことです。でも、実は、私たちはすでにPDCAサイクルを回しています!
そのことに気づいて、より洗練させるのが第一のコツです。
例えば、一人暮らしの固定費を減らそうと思っている方は、エアコンの温度を1度上げたり、シャワーの時間を短くしたり、自炊を増やしたりと、いろいろと工夫していますよね。
それがPDCAのP(Plan:計画)とD(Do:実行)です!
ただ、多くの場合、この後のC(Check:評価)とA(Act:改善)があやふやになっています。
見落とされがちなC(Check:評価)とA(Act:改善)に気をつけよう!
今あなたが行っているPDCAサイクルを洗練させる一番手っ取り早い方法は、見落とされがちなC(Check:評価)とA(Act:改善)をしっかり行うことです!
自分のP(計画)とD(実行)はどうだったのか、この例でいうと、先月の明細と見比べて少し固定費の支出は改善されているのか、それを確認するのがC(評価)です。
このC(評価)までやっている人はまだいるかもしれません。しかし、ほぼ確実にみんながやっていないのが最後のA(改善)です!
みんな改善が苦手!
例えば、食費や光熱費などの固定費を抑えたいとき、あなたはどう考えるでしょうか。
固定費の削減、まだ足りないなー
おそらく、次のように考えるのではないでしょうか。
✔︎もっとエアコンを使わないようにしよう
✔︎もっと外食を減らそう
でも、実はここに落とし穴があります。
実は、漠然と「こうしよう!」という方向だけ考えても、実際に行動するのは難しいものです。仮に行動できたとしても、そこで頑張りすぎてしまうと、ストレスを減らす(固定費の支出を減らす)はずが、ストレスがいっそう増える(我慢ばかりさせられる)という結果になりかねないのです。
そうしてストレスが増えると、結局私たちはその試行錯誤をやめてしまうので、PDCAサイクルは回らなくなります。
具体的かつ現実的なP(計画)を立てよう!
そこで重要になるのが、次の2つです!
✔︎具体的なP(計画)を立てる!
✔︎現実的なP(計画)を立てる!
例えば、次のように具体的な計画を立てるのです。
外食を減らすなら、1週間に1回、自炊する日を作る!
このとき、いきなり「週3日自炊する」とか、「仕事終わりにも自炊する」とか、ちょっと無理しないと実現できない計画は絶対NGです。
無理をするとそれはストレスになります。
もちろん、最終的な目標は多少高くても良いですが、いきなりそこに到達するのは無理です。
それは小学1年生にいきなり跳び箱10段飛んでくださいっていっているようなものです!
まずは、現実的に到達できそうな計画を立てましょう!
もしかしたら、一回計画を立てたところから、さらにもう一段下げた計画に変えても良いかもしれません。
よし!
週1日自炊するぞ!
あー、、、でも、、、やっぱり隔週にしよっかな!
いいんです!
それは逃げではなく、戦略的撤退です!
PDCAサイクルは、回し続けることに意味があるのです。
そして、私たちはそのことでストレスの原因をやっつけようとしています。
PDCAサイクルが回らなくなってもいけませんし、PDCAサイクルを回すことが逆にストレスになってしまうのは本末転倒です!そうならないように、具体的であり、かつ無理なく取り組める現実的なP(計画)を立てることが重要なです!
まとめ
今回の記事では、ストレスの原因をやっつける方法としてPDCAサイクルを解説しました!
記事のポイントは次の通りです。
✔︎PDCAサイクルは、試行錯誤のテンプレート!
✔︎PDCAサイクルは、自分が進むべき道を示してくれる!
✔︎PDCAサイクルは、自分の力で解決できる可能性のある問題の対処に使う方法!
✔︎PDCAサイクルは、人間関係の改善には不向き!
✔︎PDCAサイクルを使いこなすコツは、具体的かつ現実的なP(計画)を立てること!
あなたのお役に立てると幸いです!
To be continued.
参考・引用
岡村拓朗(2017).自分を劇的に成長させる!PDCAノート.フォレスト出版.
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