2022.01.27掲載
他人と関わるなかで、「怒り」や「イライラ」がコントロールできなくて困っている方は多いのではないでしょうか。
「怒り」や「イライラ」といった強い感情は相手にぶつけると人間関係に傷がついてしまいます。
とはいえ、無理に抑えるとこころが疲れてしまいます。
前回の記事ではその場から上手に立ち去るタイムアウトを紹介しましたが、
今回の記事では、自分のこころと向かい合いながら気持ちを鎮める「リラックス法」について記事を書いていきます。
この記事のポイントは次の3つです!
それでは早速内容に入っていきましょう!
イントロダクション
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やあくぬぎ!
今日はリラックスについてだね。
じゃあ、まずは「そもそもリラックスってなに?」という話からはじめてみようか!
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リラックスってなに?
リラックスとは、こころと身体に元気が湧いてくる心身の状態といって良いと思います。
といっても、実は「リラックス」という言葉に厳密な定義はありません。
というのも、一応、辞書などには「リラックス」の項目はありますが、多くの人はその定義にとらわれず、さまざまな文脈で思い思いの意味づけをして「リラックス」という言葉を使っているからです。
とはいえ、記事にするからには、その点をはっきりさせないといけないので、ここでは、「リラックス」の専門家である兵庫教育大学の藤原先生の提言を参考にしたいと思います。
藤原先生は、リラックスについて以下のように説明しています。
(リラックスとは)赤ちゃんがお母さんの温かい胸の中ですやすやと気持ちよく眠っているときのような、身も心も安らかな状態や、温泉でゆったりと温かいお湯につかり、身も心も解放されているような状態。(リラックスすると)心身がゆったりと癒され、疲れがとれるとともにエネルギーが蓄えられます。
藤原忠雄(2006).学校で使える5つのリラクセーション技法.ほんの森出版.
このリラックスを自分で作り出す方法は、藤原先生によって「リラクセーション」として、体系的にまとめています。
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この記事では、「アンガーマネジメント」と「リラクセーション」を参考にして、「怒り」や「イライラ」が湧いたときのリラックス法について記事をまとめていきます!
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怒りは6秒しか続かない
アンガーマネジメントでは、「怒り」や「イライラ」が湧いたら「6秒」待つことを推奨しています。
その理由は、どんな「怒り」や「イライラ」も、ピークは6秒ほどしかなく、時間が経過すると、ある程度は落ち着くからです。
「怒り」や「イライラ」が頂点に達しているとき、感情に任せて行動してしまうと、大変なことになってしまいます。
感情が向いている相手に対して喧嘩腰になってしまうかもしれませんし、ひどいときは暴力に訴えるような行動をとってしまうかもしれません。
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たった6秒待てば良いなんて、なんだか嘘みたい!
でしょ?でも効果は絶大だよ!
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怒りのメカニズムは脳内伝達物質が放出されるとか脳のある部位が活発化するなどといわれます。
どちらの説明も共通して、外からの刺激に対して脳が反応して興奮しているということを言っています。
イメージとしては、鐘と同じです。
鐘は打ったら響きますよね。
最初は「ゴーン!」と大きな音がなります。
でも、少し時間が経てば反響しながら音は消えていきます。
怒りも同じで、最初「ゴーン!」と大きく反応しますが、身体のなかで反響しながら徐々に消えていきます。
この時間が6秒だということです。
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そっかあ、「イラ!」っときたら数字を数えれば良いのね!
1・2・3・4・5・6・・・
6秒に拘らなくても大丈夫だよ!
6秒以上待てば良いだけだから、好きな曲のサビとか、イントロなんかを思い出しても良いんじゃないかな。
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ちなみに、僕の好きなYOASOBIの三原色のイントロは7秒くらいだし鬼滅の刃の新しい主題歌の残響散歌のイントロは10秒くらいです!
このように、自分なりに6秒以上待つための物差しみたいなものをあらかじめ準備しておくと良いと便利ですよ!
自分でリラックスを作る方法
さて、6秒ルールで「怒り」や「イライラ」のピークが過ぎてもその残響があって気持ち悪さは続きますよね。
そんな残響もお掃除してリラックスしたこころを作り出してくれるのが「リラクゼーション」です。
ここでは、比較的実践しやすい「腹式呼吸」を使ったリラクゼーションを紹介します。
「腹式呼吸」とは、横隔膜を大きく動かしながら行う呼吸のことです。
この腹式呼吸、実はとってもすごくて、私たちが通常行う「胸式呼吸」よりも約七倍の空気を身体に溜め込めます。
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吹奏楽部だった友達が練習してるのみたことある!
管楽器は空気を吹き込む力で演奏するから腹式呼吸が大切なんだね!
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では、なぜ腹式呼吸でがリラクゼーションになるのでしょうか。
実はこの腹式呼吸、肺だけではなく、横隔膜も大きく動かしながら空気を取り込みます。
すると、横隔膜に揉まれるかたちでさまざまな内蔵がマッサージされた状態になります。
その結果、血液の流れがコントロールされて、その影響で副交感神経が活発になるわけですが、この副交感神経が「リラックスするんだ!」と体に命令する司令塔なのです。
腹式呼吸のやり方はそんなに難しくありません。
最初は椅子に座りながらが良いでしょう。
まずは、肺に入っている空気を全部出し切ります。
次に、ゆっくり鼻からもう限界!というまで息を吸い込みます。
このとき、背筋を伸ばして、お腹に手を当てながら、下腹がぽっこりと出てくるのが確認できたら成功です!
腹式呼吸については、わかりやすく説明されている動画をみつけたので、のせておきますね!
慣れてくると立ったままでもできるようになりますよ!
もし、腹式呼吸でリラックスし過ぎて頭がぼーっとしてきたら、急に動くと立ちくらみしてしまうので、手を「グーパーグーパー」してみたり、肘を曲げ伸ばししたりしながら徐々に身体の感覚を戻してくると良いよ!
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興奮しているときは深呼吸っていうのはよく言うよね!
腹式呼吸はそのひとつうえの進化バージョンだって思ったらいいと思う!
そうね!私マッサージ好きだから、呼吸するだけで自分の身体がマッサージできるっていうのは、とっても良いかも!
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おわりに
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今回は、6秒ルールと腹式呼吸を扱いましたが、これらは、私たちの生体機能を使ったアンガーマネジメントの方法です。
次は、食べ物や飲み物、香りを使ったアンガーマネジメントの方法を記事にしていきたいと思います!
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To be continued.
参考・引用
安藤俊介(2018).怒りが消える心のトレーニング.Discover
安藤駿介監修・戸田久実著(2016).いつも怒っている人もうまく怒れない人も図解アンガーマネジメント.かんき出版.
藤原忠雄(2006).学校で使える5つのリラクセーション技法.ほんの森出版.
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